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異界の人と生きる
コミュニケーション コミュニケーション 2017.11.06

異界の人と生きる

アフリカケニアで5年に一度の大統領選挙が行われました。一度目は不正があったとアフリカでもはじめての再選挙となりましたが、結局、不正が行われる土壌が改善されなかったと対立候補は選挙には出馬せず、支持者に投票に行かないことを訴えました。結果、前大統領が98%という圧倒的な数字で再選することになりましたが、投票率は40%ほど(初回は80%以上)と国民の支持を得たとは言い難い結果となりました。

異界の人

日本では絶対に起きないであろう現象を目の前にしながら、なかなか刺激的な毎日を送っています。こういう異界との出会い、異界の人々との触れ合いが、自分の器を広げてくれるのかなと思ったりもします。時にはあまりにも違いすぎて、受け止めきれないこともあります。それはきっと事情圏があまりにも違うからでしょう。そんな時、その人は目の前にいるにも関わらず、随分と遠くにいる人のように感じたりもします。

新しい出会いの場

さて、人生の中で新しい人との出会いは一体どこにあるでしょうか?きっとはじめてその体験をするのは、十月十日、母しか知らない胎中から生まれるその瞬間になるでしょう。その後、家族しか知らないところから、幼稚園や保育所といった同世代の子供達と一緒に触れ合う機会が増えていくでしょう。学童期を超えてアルバイトを始め外で働き始めると学校とは違った新しい人と遭遇するでしょう。そして、ついに人生最大の異界人と出会うのです。

人生最大の異界とは

人間が生きていてどうしても理解しがたいもの…。それはきっと男性にとっては女性。女性にとっては男性でしょう。互いに考え方も違い価値観も違う。人は男性と女性の違いに大きく悩む理由としてその2つを上げることが多いと言います。生理的にも違い、精神的にも大きく違う二人がどうやって1つ屋根の下で生活していけるでしょうか。きっとその家こそが世界で一番高い壁、一番深い溝ができやすいところなのかもしれません。

異界の人が共に生きる不思議

でも、家族はそんな異界を包み込む不思議な力があるようです。「子は鎹(かすがい)」といったりしますが、発言力もなく、歩けさえしない赤子がむしろその家庭円満の秘訣だというわけです。いや、むしろ発言力もなく、歩けさえしないからこそお父さんお母さんの心を鷲掴みにするのかも知れません。実は一言にケニアといっても、ケニアの中にもいろんな人がいます。富める人、病める人、賢い人、身体能力に長けた人…。でも、どんな人も一人では生きていけません。政府や社会の助けを借りる必要がある時もあるし、逆に政府や社会を助ける人たちもまた必要でしょう。でも、仲睦まじき父母あって初めて家族は1つ屋根の下に集まります。でも、親が大変な時は兄弟たちでなんとか支え合うことも必要ですよね。ケニアはそういう美しい兄弟愛が求められる時なのかもしれません。

この記事を書いた人 山本眞之亮 人の成長に興味を持ち、教員免許を取得するも、目下ケニアでサバイバル体験中。最近、人びとが織りなす調和と変化の妙味に、宇宙の神秘を感じてます。
ブログ :成らぬは人の為なさぬなりけり
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