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子育てと地域コミュニティ
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子育てと地域コミュニティ

私たちが子どもの頃、“子ども会”に加入し、地域のお祭り、運動会など多くの行事に参加することは当たり前のようにありました。しかし現在では、子ども会などの地域コミュニティに加入する子どもの数は激減し、必要性の有無さえも問われ始めています。

このような地域の子ども会などの加入者数は、資料1のデータによると、1982年では約835万人であったことに対し、2015年では約280万人に激減。
更に資料2のデータからは、2004年から2006年まではほぼ横ばいの加入者率が、2006年以降で大幅な減少が始まっていることが見て取れます。
激減の原因は、少子化に伴う子どもの数自体の減少も挙げられますが、実は子どもの数の減少以上に加入率は下がっているそう。その理由は、「役員になったら大変」「大人同士の周りとの付き合いが面倒」「せっかくの休日まで役員の仕事をしたくない」などの、大人の都合によるものが多くあるようです。

大人の声も理解できない訳ではないものの、子どもの気持ちはどうなのかと考えてしまいます。子どもたちが、学校以外で地域の友達と関わり、様々な体験ができることを喜んでいるのだと思うと、少し寂しい気もします。

ところで、この子ども会加入率の減少とほぼ同じ頃から、児童虐待数が増加していることをご存知でしょうか。
児童虐待件数は、ニュースに挙げられることが多い乳幼児期に多く思われがちですが、資料3から分かるように、1番多い割合を占めているのは小学生です。だからと言って、子ども会に加入しない世帯が多いことと虐待は、関係がないようにも思います。

しかし、子ども会などの地域コミュニティとの繋がりを避けることで、育児についての相談や助けが得られなかったり、逆に、家庭内に知られたくない問題を抱えているがために地域コミュニティに参加することを拒んだりして、状況が悪化し、虐待に繋がることもあるとすれば……一概に無関係とは言い難いのではないかと感じます。加えて、子ども会への加入率は政令指定都市ほど低く、町村での加入は比較的高いという結果もあります。都市化するほどに地域との繋がりが減っている傾向が否めず、家庭での子育てに迷い、困惑している親が多いのではないでしょうか。

昨今の日本では、思いもよらない子育ての大変さから、産後うつや育児ノイローゼなどになり、自らの命を絶ったり子どもに手を出したりしてしまう人が増えています。
こういった状況を加味し、手を抜けるところは手を抜いて、親の心の負担をなくす意味で、大人側の意見を重視する傾向が強くなっています。

しかし残念なことに、この一連の流れから「子どものためより親の大変さを考慮し、物事を避けても良し」という形が当たり前になっているようにも感じます。大人の都合で子どもが楽しむ機会を奪うことは、本来は望ましくなく、こういった親の心持ちや行動が、子どもや孫の世代にも伝わってしまうことは十分にありえます。

色々な困難はあるものの、子育て真っ只中の親が、積極的に地域と関わるように努力をしていかなければいけないのではないかと思い知らされるのでした。

資料1 Livedoor NEWSより資料2 子ども会を通してみる教育の教育の地域差に関する研究「図Ⅱ-2 子ども会加入率全 国平均」より資料3 児童虐待相談の対応件数及び虐待による死亡事例件数の推移より
この記事を書いた人 まゆ先生 専門家としてTV出演実績もある保育士ライター@株式会社子育て研究所 まゆ先生の記事をもっと読む>>