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忖度と生産性
仕事

忖度と生産性

不謹慎な話で申し訳ないが、今年の流行語大賞は「忖度」ではないかと思うのは筆者だけではないかもしれない。少なくともノミネートはされそうなこの言葉、最近は巷でも会話の中でごく普通に「そこはさ、忖度してよ」などと使われるようになった。
例の事件の社会的インパクトはともかく、私たち国民がこの難しい言葉を知り、身近に感じる機会になったのはまちがいない。

さて、日本には昔からあったといわれる忖度。
改めて辞書で意味を調べると、「他人の心を推し量ること。また、推し量って相手に配慮すること」とある。
例えば会社での一コマに置き換えてみると、A社長の日頃の発言を聞いていたB部長が、頭の中で「きっとA社長はこうしたい、これを望んでいる」と一言も指示されていないにも関わらず自主的に判断して、C係長に業務指示を与える、といった一連の流れを指す。
このように、相手について推量しながら行動するという行為は、誰もが日常的かつ無意識に行っているにも関わらず、ビジネスでは時に非効率にも働き、生産性の低下が指摘されている。

忖度はビジネスのコミュニケーションスキル?

旧来の日本社会では、上司がいちいち説明をしなくても、「なるべく早めにお願い」「自分で考えて」「いい結果を期待している」などと言えば、部下の方でもその場の空気を読み、先回りして動き、使える部下アピールをした時代もあった。まるで、忖度がビジネスシーンでは必要なコミュニケーションスキルかのようである。それだけ、就職するということは、自分の一生をその会社に委ねるという意味合いの濃い時代でもあったと思う。
ところが一方では、上司の指示へどのように行動するべきかを悩む部下もいて、右往左往する人もいる。会社にもなじめず、生産性も上がらないので、忖度をコミュニケーションの1つと捉えてしまうと、組織は誤った方向へ向かってしまう可能性もある。

世の中に忖度は溢れているからこそ

そうはいっても、まだまだ世の中には小さな忖度は溢れている。
当たり前のことにはなるが、部下に対して指示をしたり方向性を示したい時は、具体的かつ明確に伝えていくことは基本である。
仕事をする上で、ものごとを誤解なく正確に伝えることの難しさを筆者も日々痛感しつつ、やはり相手に察してもらうことを期待せずに、こちらからシンプルにかつ率直に伝えることが、相手に対しての最大の気遣いではないかと思う。

この記事を書いた人 おおつかけいこ 教師歴10年の経験をもつ教育者。ライティングの「ものかき」でマネージャーを務めるほか幼児教室も主宰 おおつかけいこの記事をもっと読む>>