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相手を知ること
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相手を知ること

先日、たまたま見ていたテレビ番組で、驚きの内容を取り上げていました。
「冤罪で、終身刑。誤解が解けるまで11年の刑務所生活を送った男」
これは、30年以上前のアメリカの実話だそうです。

何もしていない男(以下、彼と呼ぶ)が、女子大生レイプ事件の犯人と顔が似ているだけで容疑者扱いをされ、顔を見ていた被害女性からも犯人だと証言され、結果、様々な偶然も重なる中、逮捕されてしまったというのです。
刑務所内で、別の罪で逮捕されたレイプ事件の本当の犯人にも出くわし、自分が無実であることを確信しているにも関わらず、証明できずにいた彼。結果、11年もの時間を刑務所内で過ごすことになってしまったのだそうです。

彼は沢山の人を恨みました。自分を犯人と間違えて証言をした被害女性、本当の犯人なのに他の罪で刑務所にいる男……
時にはひどい環境の中で、正気を失いそうになることもあったそうです。
結局彼の誤解が解けたのは、DNA鑑定が行われるようになった10年以上後のこと。刑務所内でDNA鑑定の噂を聞き、自ら弁護士に鑑定を依頼し、その結果、真実が明らかになったのでした。

晴れて彼は自由を取り戻しました。しかし、その先には証言をした被害女性(以下、彼女と呼ぶ)の落ち着かない日々が待っていたのでした。1人の無実の男性を、自分の証言で刑務所に入れてしまったことを知った彼女は、釈放された男が自分を恨んで襲ってくるのでは
ないかという、恐怖に怯える生活を余儀なくされたのです。

しかし、彼は彼女を襲おうなどとは考えていませんでした。むしろ、謝罪の言葉を受ければ許したいと考えていたのです。恨みなんて持ち続けていても、自分も辛いだけ。
相手にも、そんな恐怖に怯えるよりも、今ある幸せを感じて生活してほしいと思っていたのです。
ところがそんな彼の気持ちは彼女には分かりません。11年の間に家族を持った彼女は、彼に謝罪をしようと考えるどころか、子どもたちと外に出歩かないなどして、身を潜めて暮らすようになってしまったのです。

もしも自分ならば……と考えました。
もしも自分が彼女の立場ならば、どうするでしょうか。確かに、無実の人間を、自分の証言のせいで11年も刑務所に閉じ込めてしまったと思うと、罪悪感しかありません。しかし、今更会えないといって彼から逃げるのが、果たして正しいのでしょうか。
最終的には、彼女はテレビ番組の取材を通して彼の気持ちを知り、直接謝罪することを決意しました。
お互いに弁護士を介して会い、彼女は彼に謝罪を、彼は彼女に許しを与えます。
和解まで実に2年の歳月がかかった2人。
この結末を見て、人と人が分かり合うには逃げていてはいけないのだと、改めて考えさせられました。
相手を、自分の考えに当てはめて「もしかしたらこう考えているんじゃないか?」「こんな風に自分を見ているんじゃないか?」と誤解して考えてしまうことはよくあります。ところが、自分が思う以上に相手は自分を悪く思っていないことは多々あります。そんな時、自分の考えているように思っているんじゃないかと相手を避ければ、「なぜ避けられているのだろう?」と、相手を逆に不快にさせてしまうこともあるのです。
自分の考えだけに頼りすぎず、まず行動してみる、相手に打ち明けてみる。
そうすることで、思っていたこととは異なった良い結果が待っている場合も沢山あるのではないかと感じました。
人と付き合うのは難しいこと。
しかし、難しくしているのは、他ならぬ自分自身なのかもしれないと、改めて思わされたストーリーでした。

追加された要素

この記事を書いた人 まゆ先生 専門家としてTV出演実績もある保育士ライター@株式会社子育て研究所 まゆ先生の記事をもっと読む>>