人はなぜ流行を意識するのか
世の中には「流行」があります。 「流行」と聞くと、ファッションやヘアスタイル、アクセサリーや小物などが浮かびます。その他にも、言葉、ゲームやインターネット関連、病気などにも使われます。
流行がくると、人は必死にその情報を集めようとします。 しかし、それは何のためでしょうか。
人々が流行を意識するのは、ひとつの理由だけではありません。 家族のためだったり、人のためだったりもするでしょう。
しかし、大半は自分のためではないでしょうか。
言葉遣いやファッションに流行を取り入れている人は、やはり人々の目を引きます。そして、たくさんの人が集まってきます。 かわいくなりたい、格好良くなりたい、流行をうまく取り入れて有名になりたい、という願望や憧れを持ったりするのかもしれません。
日本人は特に、集団での行動が好きな、むしろ、集団に入っていないと不安を感じる人種だそうです。人と同じものを持ちたがったり、みんなが好きな(人気のある)ブランドだけでファッションを統一したりしようとするのも、その特徴です。特に女性は「集団生活の中、いつも一緒の仲間がいないと不安」「グループに入れていれば、その内の誰かと気が合わなくても特に問題はない」と感じる人が多く、そのために、自分に合わないものでもみんなと同じものを取り入れて仲間意識を確認しようとする傾向があります。
反面、欧米人のファッションへの考えは「自分に合うものを知っているか」「自分に似合うか似合わないかが重要」というものだそう。日本人は流行のものを取り入れないと不安であるが故に、合う合わない関係なしに色々と取り入れてしまい、足し過ぎてしまうファッションになりがちなのですが、欧米人は、そこを上手く引いていき、シンプルなのに美しい自分の体型に合ったファッションを組み立てることができるそうなのです。
最近「引き算メイク」という言葉を耳にします。ゴテゴテに足し過ぎるメイクではなく、ポイントを抑えるだけで余計なものは足さない。それがその人の本来の表情の良いところを引き出す、というメイクです。 そういったことがファッションなどにも言え、日本人には“引き算の思考”が少し欠けているのではないかとも考えられます。
自分らしさよりも、世の中の流行に対して意識が高まる(高まりすぎる)のは、自分に自信のないことのあらわれでもあると思います。良く言えば、人に合わせることを大切に思う気持ちが備わっているからとも言えます。
「人はなぜ流行を意識するのか」それは、「人種の性であるから」と言うべきものが、あるように思います。