憧れる人
あなたには、憧れる人がいますか?
それは、どんな人ですか?
"憧れ"と一言で言っても、容姿だったり、性格だったり、様々なポイントがあると思います。きっと芸能人だったら、見た目の美しさや格好良さ、外側に溢れ出るものに憧れを抱くでしょう。 しかし、身近な人なら……? その場合、考え方や、言動、生き方に憧れの気持ちを抱くのではないでしょうか。
そういった憧れの人の存在は、時には人生に大きな彩りを与えてくれます。
考え方や、生き方というものは、親に教わって身につくものだけではないからです。
しかし、その憧れの人、憧れるポイントを間違えると、その人の人生を壊してしまうことにも、なり兼ねないのです。
人は悩んだことを、誰かに相談する時があります。その相談相手によって、様々な答えが返ってくるでしょう。 もしも「親に腹が立った、親と縁を切りたい」と思った時…… ある人は「あなたの気持ちももっとも。だけど、あなたを心配してのことには違いないよ。よく考えてごらん。」と、一旦落ち着かせてくれるかもしれない。 けれど、ある人は「そんなこと言うなんて、いくら親でも信じられない!家出して、見返してやったら!?」と言うかもしれない。
悩んでいるその人は、その相手が憧れの人であればなおさら、「そうだ、そうしよう!」と、決意をするでしょう。 その時、前者ならば、きちんと冷静に考える時間を作れるけれど、後者ならば、本当に家を出てしまい、それを機に、危険な世界へと依存するようになってしまうかもしれません。
例えば我が子が思春期を迎えた時。
憧れる相手を選ぶのは、親ではありません。
他でもない我が子です。
友達を選んであげることはできませんし、大きくなればなおさら、友人関係に口出しはできません。
その時、子ども自身が、憧れの対象を間違えないためには、どうしたら良いのでしょうか。
それは、幼少期からはもちろんのこと、成長していく中で、親がしっかりと我が子を見守り、愛を持って接することです。 ここが居場所だよ、困った時は味方だよ、と、心で想いを馳せることです。
決して「こうしなさい、あぁしなさい」と子どもの行動にあれこれ指図することではありません。子どもを親の理想通りに動かそうとしている、と子ども自身が感じたとき、そういった発言が、親への不信感を募らせることになるからです。
ある程度大きくなってからは、子どもを見守ることも必要です。
子どもが出会う環境に親はハラハラすることもありますが、自分で経験して、失敗したときに受け止めてもらえる存在がある方が、子どもの中で経験値として積み重ねていけます。
そして、子どもはその時の恩や感謝から、いざという時に、踏みとどまれるものなのです。
様々なものが溢れる世の中だからこそ、よく考えて、世の中と、そして子どもと関わっていきたい、そう思って止みません。