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イジメが消える魔法のひかり
映画・書籍紹介

イジメが消える魔法のひかり

「この童話を読み聞かせると教室からイジメが消える」

小学校教師がかつて学級新聞に綴った「とべないホタル」は、そんな評判も後押しして全国出版されると、またたくまに普及し、ベストセラーになっていきます。そのブームメントの中で読んでもらったはずなので、おそらく30年近く前になるんでしょうけど、感動が今でもしっかりと胸に残っています。

主人公は生まれつき羽が歪んでとべないホタル。そして、彼にどう接していいか分からない仲間たち。とべないホタルが群から離れて深い悲しみにくれていると、人間のこどもがそっと近づいてきて捕まえようとします。するとどこからか仲間がすーっと飛んできて、身代わりを買って出る。ひとりぼっちになってしまったと消沈していたが、他の仲間たちも同様にとべないホタルのことを離れたところからずっと見ていた、というお話です。

これといって直接的にイジメが描かれているわけではないんですが、子供たちはこのホタルたちから何かを感じ取るのか、クラスメイトをイジメることをやめてしまう。

個人的には、その変化をもたらすのは「連帯感」を学ぶところにあるような気がします。

弱者を労わるという優しさより一段深く、他者の悲しみを自分の事のように感じられること。また、みんなも同じように感じられているんだなという人間の深いところでの繋がりに触れる瞬間が、このお話に耳を傾ける子供たちに訪れる。そんな体験こそが教室を変える力なのかもしれません。

ちなみにこの「とべないホタル」は次々と続編を出していき、12巻で完結となりました。最終巻は、とべないホタルが図らずもイジメを先導してしまうというショッキングなものだったように記憶していますが、その結び方もこのシリーズがイジメに対して妥協のない姿勢を貫き続けた証明だと感じます。

小さいお子さんがいたら、ホタルの話なのでこの季節に読んであげられるといいかもしれませんね。風景の描写にも情緒があるいい童話です。

この記事を書いた人 関口オーギョウチ 埼玉在住。サブカルやマイノリティがつくるコミュニティに関心あり。矯めつ眇めつそこに宿る魂に触れたいなと思ってます。 関口オーギョウチの記事をもっと読む>>