物事の見え方
「人間考え方も物事の捉え方もみんな違うんだ」
海外に来て見るとそう思わされることが沢山あります。もちろん、海外に行ったからと言ってそれに気がつけるかどうかはその人次第なのかもしれません。今回は自分自身今まで気がつかなかったけれど、ハッとさせられた体験を通してそんな人と人との物事の捉え方の違いを考えて見たいと思います。
一見なんの変哲も無いオブジェ
先日オブジェを見つけました。近場のビジネスビルディングに設置された少し現地の人たちからすると敷居の高い、いわゆる高級カフェに入って友人と歓談。本当のケニヤはこんなところにはないんだよな…と知っていながらも、時には気休めも必要なんだ!と立ち寄りました。ふとそのビルの廊下、壁側に設置されたオブジェが目につきます。大きな世界地図を白い壁に描いたオブジェ。たしかに遠くから見るとなんの変哲も無いんですが、よく見ると全部、鉄くずでできています。ケニヤはそう言った鉄くずを売っている職人さんも山ほどいて、主にそういう手作りの工芸品は道端や市場で売られています。きっと、この立派なビルにわざわざそんなオブジェを設置したのは、ケニヤの…アフリカの貧しさやハングリー精神を忘れてはいけないということなのかもしれません。
世界の中心
ところで、その世界地図どうやら日本で見かけたものとはどうも違うようです。中心は太平洋ではなく大西洋。あ、そうだよな。長い間、世界の中心は西洋であって、見慣れた地図が、実は自国中心に作られたものだったことにハッとさせられました。お隣の国、中国も中華思想と言って自分たちの国を中心に据えて考える世界観が有名ですが、知らないうちに自分もそうなっているのかもしれないと思いました。
結局は自分自身
ところで、そのカフェにはあと2人の韓国人の友人と行ったんですが、どうも2人は全くそのオブジェには関心を持たなかったようです。結局は小さなものにでも相手に関心を持って学ぼうとすれば得るものはいくらであります。だんだんと海外生活には慣れて来ましたが、新しいものを「新鮮だ」と感じる感性は大切にしたいものです。