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時の流れ、出会いの中で振り返る「人とのつながりと自分」
国際 2018.02.18

時の流れ、出会いの中で振り返る「人とのつながりと自分」

新年を迎えてしばらくたつが、オリンピックで湧くお隣韓国では今が旧正月という事で新年を祝っている。同じ東アジアでも随分と違いがあるんだなと思うけれど、年明けに書き上げながら投稿しそびれていた記事を加筆して投稿したい。ちなみに、皆さんは今年の目標やこれからの指針といったものを決められただろうか。自分は新しいところに進む前に、昨年何があったのかを振り返りながら、それを土台にして新しい一歩を踏み出したいという思いから昨年一年間を振り返ってみた。

新しい出会い

昨年はケニヤに来たということもあって、たくさんの新しい出会いがあった。ただ新しいというだけでなく、いろんな種類の人たちと出会った。これまで、同じ職場、同じ学校、親戚など、非常に似通った共同体の中で触れ合ってきた人たちとの交流が主だったとしたら、昨年一年に限って言えば、もともとあった人間関係とは全く関係のない多様な種類の人々と出会った。ケニヤという国連の事務所も置かれている場所では、NGO活動をしている人たちも多い。また、発展途上国ということもあって、ビジネス参入してきた日本人とも会った。現地の日本人学校でのイベントに足しげく通い、日本人というだけで、全く異なる業種、異なる目的でケニヤに来た人たちとつながる機会を持てたのだ。自分が思っている以上に社会には多様なニーズと、多様な人々が共に支え合っていることを実感することができた。それと同時に、その人たちにはできて、自分にできないものは何か、逆にその人たちにはできないけれど、自分にはできることって何だろうかと考えるようになった。

古いつながり、新しいつながり

また、昨年はSNSの発達もあって、新しい出会いだけではなく、かねてよりのつながりを再発掘するような機会でもあった。10年ほど連絡を取っていなかった友人、昔お世話になった職場の先輩、はたまた昔、自分の両親がお世話をしていた人たちに今度は自分がお世話になったり、互いに面識がなかった学校の先輩、後輩などともたくさんつながれる機会があった。もちろん、自分がケニヤという日本から遠い国に行ったということで関心を持ってくれたんだとは思うけれど、SNSの力は計り知れないなと思った。当時は同じ学生だった友人もいつの間にか妻になり、父になり、先生になり、あるいは自衛隊に入って世界中を飛び回っている友人もいる。自分の成長とともに、周囲の変化を見ながら、無視できない時間の流れを感じる一年でもあった。

本当の「私」とは?

若いころは自分がなりたい自分になろうと必死だったし、そうなれると信じて疑わなかった。これをやるんだあれをやるんだと自分のなりたいものを指折り数えては、その姿を備えられるようにするためにはどうしたらいいだろうかと頭を悩ませもした。決してそれが間違っているというわけではなくて、それはそれでいいことだし、それを通してこそ学べるもの、成長できるものある。でも、案外、私って私が「 なりたいもの 」になりたいからなれるのではなくて、ほかの人になることを望まれて初めてなれるものなのかもしれないと思った。子供がいなくては親になれず、夫がいなければ妻にはなれないように、生徒なくして先生になれないように。

また、自分がなりたいからといって、みんなが先生になったり、みんなが議員になったり、医者になったりすることはできない。だって、世の中は先生も、議員も、医者もバランスよくいてこそ社会が成り立つからだ。現代社会では、自分がなりたいもの、やりたいこと、ありたい理想というものが大切だと強調される傾向があるのか。決してそれが間違っているわけではないと思うけれど、実は、ほかの人に願われているところ、やってほしいと思われているもの、こうあってほしいという理想の中に案外本当の「私」があるのかもしれない…なぁんてことを振り返ることができた2017年でした。もう、昨年のことを語るには遅すぎるという方もいるかもしれませんが、一度振り返ってみて2018年の目標を設定してみるのもいいかもしれません。

この記事を書いた人 山本眞之亮 人の成長に興味を持ち、教員免許を取得するも、目下ケニアでサバイバル体験中。最近、人びとが織りなす調和と変化の妙味に、宇宙の神秘を感じてます。
ブログ :成らぬは人の為なさぬなりけり
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