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大人への道
家族 家族 2017.10.01

大人への道

子育てでは、幸せを感じることが沢山ある中、我が子の成長の過程で様々な壁にぶつかります。楽しいことばかりではなく、頭を抱えて悩むような出来事も次第に増えていくのが現実です。

私も、今月2歳9ヶ月を迎えた長男の行動に、最近まで頭を抱えていました。
この1ヶ月ほどで、様子が少し変わってきたのです。
イヤイヤ期が今になってエスカレートしたのかしら?と思いました。

イヤイヤ期を終えて反抗期に

そんな時、偶然“イヤイヤ期と反抗期の違い”について考える機会があり、ハッとしました。
「うちの子もしかしたら……イヤイヤ期を終えて第一次反抗期に入ったのかも!?」

そう感じる理由がこちらです。
①「イヤ!」の言い方がダダをこねているような雰囲気ではなく、本気。他のものを提案してもごまかしがきかなくなった。
②「着替えるよ」「ハミガキするよ」などの声掛けをすると、必ず反対方向に走って逃げて、こちらの反応を見て楽しみ、すんなり支度しない。

私は、日々起こるこれらの変化に、かなりストレスを感じていました。

反抗だけではない行動の意味

ただ、このような反抗的な行動とは別に、よい行動も見られるようになりました。買い物に行くと、今までは一貫性のない行動で目が離せませんでした。
ところが最近は、近くに居てねと声を掛けると「知らない人に連れて行かれちゃうの?」や、車から降りると「駐車場だから、飛び出しちゃいけないの?」と、理由を理解するようになったのです。それからは、少し目を離しても、子どもを信頼できるようになりました。

先日驚くことがありました。トイレトレーニング中の息子は、「おしっこ」がまだ言えず、時間を見て誘わなければ漏らしてしまうことが多いのですがパンツに挑戦しています。2〜3時間程、知り合いに預かってもらった時のことです。戻ると、行った時と同じズボンを履いていたので「おもらししていないようだ。トイレに誘ってもらえたんだな」と思いました。しかし知り合いの口から出た言葉は意外なものでした。

「自分でおしっこ出るって言って、2回トイレに行ったよ」
自分で言った? しかも2回?? 家では言えたことがないのに!
驚きと共に、大きな喜びがありました。子どもなりに、親のいないところで頑張っているんだなと、成長を感じました。

それから「反抗期」の意味を深く考えるようになりました。
なかなか私の話を聞かないのは、どんな反応をするか見るため。外で同じことをしないように、勉強しているのかも。私がいないところではしっかり頑張るために、家では甘えてるのかも……。そう思うようになりました。

親も人間なので、腹が立つこともあります。しかし「反抗期」はその名の通り、子どもが親に対して「小さな反抗」をすることで、社会に出て行く準備、つまりは社会勉強をしているのです。そう考えると、子どもには欠かせないとても大切な時期ですよね。

子どもは親の姿を見て育ちます。その時、一瞬の腹立たしさから、毎回彼の行動を否定していたら、どう育つでしょう。例えば、親の思うようにしたい気持ちを優先して、言いたいことが言えない環境を作ってしまったら……子どもは、どう人と関わるかを知らぬまま社会に出ていくのです。
この時期の子どもに必要なものは、一つひとつ、やってみて受け止める存在がいること。だからこそ、自分の頭で考えてチャレンジをし続けられるのでしょう。

子育てを終えた世代には、「この時期が一番かわいいね」と口を揃えて言われます。それはこれからの長い子育てを経験した人だからこそ分かる、この時期の良さでもあります。イヤイヤ期に続き反抗期は長い!と感じてしまいますが、成人するまでを考えればわずかな期間です。こちらが視点を変えて受け止めて、向き合っていきたいと思います。

この記事を書いた人 まゆ先生 専門家としてTV出演実績もある保育士ライター@株式会社子育て研究所 まゆ先生の記事をもっと読む>> 最新記事を毎日お届け
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