子どもたちに身に付けさせたい2つの力
グローバル化が進む昨今。
子どもたちが身に付けておくべきは、もはや偏差値重視の暗記勉強ではなくなりました。
あと1000日に迫った2020年の東京オリンピック・パラリンピック。
子どもたちにとっては、初めて“世界を近くに感じとれる”大きなチャンスになるかもしれません。私たちが想像できない、新しい社会を担っていく次世代。活き活きと活躍できる人になれるよう、親として今できることは何でしょうか。
今回は、子どもたちに身に付けさせたい2つの力を紹介します。
1.自分で考え行動する力
最近、教育現場を描いたテレビドラマが放送され“アクティブラーニング”が大きく取りだたされました。先生が一方的に授業を進めていくのではなく、生徒の興味関心を引き出し、自分たちで考え、答えを導き出していくスタイルの学習法です。自分で考え行動できる人材育成も狙ってのことです。
『日経マガジンFUTURECITY 27 October 2017』でユナイテッド・ワールド・ガレッジISAK ジャパン代表理事の小林りんさんが「問いを立てる力」の必要性を述べています。小林さんは世界58ヵ国から生徒が集まる高校「ユナイテッド・ワールド・ガレッジISAK ジャパン」を創設し、日本語のインターとして初の全寮制の実施ら国際的なカリキュラム・国際バカロレア(IB)の全面導入など革新的な教育方針を進めている方です。
彼女の学校では、生徒たちが自ら考え、行動できるように学校内や地域の課題を解決させる実践ベースの授業が重視されています。あらかじめ正解が用意された問いではなく、前例のない課題に取り組むので、当然、失敗経験もあるそうです。
決められたカリキュラムだけでなく、社会に出る前の実践として「自分で考え行動する」ことはとても大事なことです。
2.困難に立ち向かう力
今までにない世界を生きていく子どもたち。そこで必要なのが、失敗を恐れずにチャレンジすること、そして楽観的に受け止める資質が必要です。
「できない」「無理」と何もせずに最初から諦め、自分で壁を作っていては、周囲から取り残されてしまうかもしれません。
習い事でも、お手伝いでも何でもいいのです。子どもには、今できるよりちょっとだけ難しいことに挑戦させてみましょう。その繰り返しで「できた!」という成功体験を増やし、子どもの自信に繋げてあげましょう。
ご紹介した2つの力を身につけるために気を付けたいことがあります。
可愛さあまりに、子どもの些細なケンカに親が割り込んだり、失敗させないよう親が先回りしていませんか?
色々な経験を通して、子どもたちは学んでいくのです。
些細なケンカから、相手の気持ちを汲み取ること、お互いの意思を尊重すること、ケンカの収め方など習得していきます。失敗を経験したことで、次からこうしようと工夫をしたり粘り強さを学ぶのです。
親は、いつまでも子どもと一緒にいられるわけではありません。
子どもが自立出来るよう「一人の人間」として尊重し、見守ることが親の使命ではないでしょうか。