「ノーマライゼーションはとっても大切!」教職に介護体験がなぜ必要なのか、考えてみた。
はじめに
学校の教師になるためには必ず「介護体験」を受ける必要がありますが、なぜ受けるのか疑問に思ったことはありませんか。
教師が相手にするのはお年寄りではなく、ほとんどが子どもであるので、あまり意味はないと感じている人もいるはず・・・
しかし、高齢化する日本において、教師の介護体験は大きな意味を持っています。
今回は教師になぜ介護体験が必要なのか、その意義について考えていきます。
なぜ教職に「介護体験」が必要なのか。
教員になるためには社会福祉施設や特別支援学校で7日間の介護を体験して、証明書をもらわないといけません。
でも、なぜ「介護体験」をする必要があるのでしょうか。
それは、高齢者がもつハンディキャップを体感して、自分自身の体が満足に動くという「ありがたさ」に気づくためです。
介護施設にいる高齢者は目が見えない、足や手がマヒしている、脳が上手く機能しないなどいろんなハンディキャップをもっています。
実習生は介護体験を通して、ハンディキャップをもつ大変さを知り、自身が五体満足でいるという凄さに気づくことができます。
いわば、高齢者はハンディキャップと共に生きている人であり、身を持って、そのことを教えてくれる先生です。
わたしたちは教えられる生徒側であり、その関係性が高齢者を敬う基礎になります。
これから高齢化がすすむ日本にとって、高齢者と接することはすごく大切なことであり、そこに介護体験で学ぶ意義があります。
介護体験はノーマライゼーションを広げるためにある
福祉用語に「ノーマライゼーション」という言葉があります。
これは健常者だけでなく、障がい者や高齢者などの人もふつうに暮らすことを指します。
ノーマライゼーションは「みんながともに生きること」がとっても大切な要素です!
私たちの社会は障がい者や高齢者を施設に入れて、健常者以外の人を排除する傾向があります。
それは教育の現場でも同じです。
もし、知的障害があればみんなと学習が追い付かず、特別支援学校に入れられることがあります。目が見えない、耳が聞こえないという身体的な障がいで普通の学校に通えない人もいます。
そんなハンディキャップをもつ子どもにも、健常者と同じ教育を受けさせる努力が先生には求められています。
最初の目標として「障がい」を理解する。つまり、言葉でなく、実際に障害がある人に接することで、自分と障がい者の違いに気づくプロセスに意義があります。
それに気づくことで、「そのギャップをどうやって埋めていくのか」と考えるきっかけとなって、ノーマライゼーションを進めることにつながります。
だから、「介護体験」ってやる価値はあるんですよね。
最後に
「介護体験」って、利用者とのコミュニーケーションを 学ぶよりも、介護に触れて、健康である自分を実感することが大切です。
教職を取る方は証明書をもらうから、仕方なく受けるという姿勢ではもったいないので、真剣に取り組んだほうがお得ですよ。