「ドラクエの転職してレベル1から」はテンション上がる、「現実のレベル1から」はなぜ絶望感しかないのか。
ゲームの転職ってテンション上がる
ドラクエの転職やらFFのジョブチェンジやらはテンションが上がる。
そんな小さい頃の私は仕事なんて物を一切知らないのに、仕事を変えるなんて事にウキウキわくわくしていた。
「知らない方がいいこともある」というのは一面においては真理であるのだろう。
上っ面の良い部分だけを知っていて、それを材料に妄想を膨らませる事はやはり楽しいのである。
そんな感じでドラクエの転職システムを楽しんでいた。
魔法が使える戦士、盗賊のクレバーさと武闘家の近接戦闘能力、遊び人で賢者。
勇者がメインの物語なのに、その取り巻きの多種多様の変化とそれに伴う妄想が楽しかった。
現実の転職ってテンション上がる?
さて現実。
現実の転職はどうだろうか?
まぁ気になるのは収入と休日と仕事の人間関係だったりしないだろうか。
ドラクエの世界と同じように仕事の魅力にだけ誘惑される人は幸福なのだろう。
ただ、人間はメシが食えないと死んでしまうので、そうも言ってはいられない所もある。
夢のために霞を食べる覚悟のある人はドラクエの世界観で現実の仕事を選択する事ができるが、明日食べるメシが心配な人はリアリストになるしかない。
だから転職においても、後ろ向きであり現実的である。
今までどれだけの経験を積んできたから、こういう職業でこれだけの収入が見込める、今はこういう経済状態だからこれだけのチャンスがあるので、こういう会社なんかを選択してみよう。
なんて感じで全くもってつまらないのである。
生きる事は可能かもしれないけれど、これではなんで生きているのかもわからなくなりそうである。
こんな考えで生活を行うから「現実のレベル1」からは絶望感しかないのである。
ゲームみたいに現実を捉える機会があってもいいんじゃない?
もうちょっとドラクエ的な観点で現実を見る機会があってもいいのではないだろうか?
歌が上手い営業マン。
コミュニケーション能力が高いこだわりの職人。
笑いの取れる政治家。
組み合わせ方によっては絶大な効果が見込まれるだろうし、新しい商売のチャンスも絶対に生まれるはずである。
期待や希望はそういった新しい組み合わせによって生まれることなんじゃないだろうか。
転職して過去の自分のスキルが役に立たなくて絶望している事もあるだろう。
人間関係が変わって自分のキャラクターが通じなくなる事もあるだろう。
ドメインを変更した事によってアクセス数が激減する事もあるだろう。
しかしながら、その変化こそが人生の転換期となり、分岐点となり、成功へのラインに乗る事になるのかもしれない。
ドラクエで転職してレベル1になった時の気持ちになって人生を楽しみたいものである。