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起業に迷うママたち
起業 2017.09.21

起業に迷うママたち

「起業家ママ」

この言葉をメディアで見かけるようになった数年前から、(私もやりたい!)と思ったことがある人は結構多いかもしれない。特に結婚や出産等でやむなく会社を辞めたことがある人は、(まだまだ私はやれる!)という思いを内に秘めているため、「起業」の2文字に反応する。それだけ、この言葉には魔力が潜んでいる。やはり、平成の女性たちはまだまだ何かを実現したい。ゆえに迷う。

元祖はサロネーゼ?

趣味や特技技能を活かし自宅教室(サロン)を主宰する女性を「サロネーゼ」と呼ぶようになったのは、たしか平成に入ってから。サロネーゼは、素敵な豪邸で料理、フラワーアレンジメント、アクセサリー製作を教えているが、あくまでも趣味や特技技能の価値観を分かち合う「伝道者」としてのスタイルを貫いている。そして、このサロネーゼとはまた違った潮流で出現したのが、起業家ママである。彼女たちは、服飾雑貨などのハンドメイド作家、お菓子・料理などの教室の主宰、音楽の個人教室、はたまた手作り野菜等の販売から本格的な海外輸入物販業まで、SNSを駆使して集客をしている。

起業してみたい…でも本当に成立するの?

起業してみたいけど、実際どうなの?このモヤモヤする問いに対し、実際に起業家ママから聞いた話では、自分の趣味や特技を活かし、コツコツと集客して稼いでいる人は確かにいる。(しかし一方で、自立を目指し起業してみたはいいものの、売上が一桁の人がかなり多く、普通にパートで働いた方が安定収入を得られるケースも多い。)また会社を設立するケースもあるようだが、これは2006年の新会社法に変わったことで、以前より会社設立のハードルが下がったため「ママ社長」が増えたのである。(とはいえ、実際は設立後が相当大変なようなので、生半可な気持ちでは当然できないようだ。)

このように、ママ個人がビジネス参戦できるようになったものの、既存の社会構造から飛び出た分、世間の風当たりは決して優しくはない。「そもそも起業をなめている」「主婦の片手間でやるな」といった手厳しい意見もよく聞く。起業ママは煩わしい組織に所属もせず、キラキラしているように見られがちだからだ。そして、意外にもこの手の批判は男性からではなく、女性からだったりする。SNSの普及できらめく活動ばかりが目につくので、真面目にやっているママも誤解されている部分がある。起業家ママだって働き方の選択肢での一つ。迷っているママも、やる以上覚悟と責任を持って挑戦してはどうだろうか。

この記事を書いた人 おおつかけいこ 教師歴10年の経験をもつ教育者。ライティングの「ものかき」でマネージャーを務めるほか幼児教室も主宰 おおつかけいこの記事をもっと読む>> 最新記事を毎日お届け
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