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解読不能な夫婦の世界

「アレ、持ってきて。」
結婚10年を経て、最近夫の「こそあど言葉」が一層多くなってきている。
しかも突拍子のないタイミングで言うのだ。
そのため、一向に夫のいう「アレ」が、私にはイマイチわからない。
「アレとは何か」と問う私に対し、夫は「それがわかるのが夫婦だ」などと言うのでたまらない。
状況が毎回違う中で、昨日の「アレ」と、今日の「アレ」が何を指しているのか、戸惑っているのは、そもそも本当に私だけなのだろうか。

ノンバーバルコミュニケーション

世の中には、「ツーカーの仲」「阿吽の呼吸」「以心伝心」と言った、互いの意思を分かり合う状態を表した言葉がある。
人間は、相手に自らの考えや意思を伝えるために、言葉以外にも色々な方法を用いている。外国で言葉がカタコトでも何となく伝わるのは、このノンバーバルコミュニケーションのお陰である。
それでは、どんな種類があるのだろうか。

主な例を3つ挙げると、1つ目にアイコンタクト。
「目は口ほどに物を言う」と昔から形容されてきただけに、目で訴える表現力は古今東西共通している。

2つ目は声。
声のトーンが高いと気分の高揚や機嫌の良さを表し、場合によっては怒りも表す。一方、低い場合は落ち着きや威厳、元気のなさ等、状況によって様々な状態を表す。また、話すスピードを変えるだけで印象までもガラリと変わるものだ。

3つ目はボディー・ランゲージ。
身振り動作で感情を表す方法だが、日本人は元々ボディー・ランゲージの少ない国民であったはずなのに、最近は会社のプレゼンテーションを見ていると、外国人ばりに大きな身振り手振りをする日本人も増えてきた。
聴衆をより説得させたい時に手の動きを活用するのは、アメリカ大統領選挙の演説を毎回見る度に強く感じる。

これらのノンバーバルコミュニケーションは、私たち人間は意識的にも無意識的にも多く使っている。
ということは、私はもしかしたら夫のサインを見逃しているのかもしれない、と思った。

そこで。
今回こそあど言葉を話す夫を、注意深く観察することに決めた。
さあ、どんな言葉以外のサインを出しているのか、今度こそ見逃すまい。

ところが…

彼は何も出していない。
ただ、「コレ」「ソレ」「アレ」で指示するだけだ。
うん。やっぱりわからない(笑)
夫の頭の中にだけ存在する指示語は、彼自身が客観的に伝えようとしない限り解読不可能なのだ。私には読心術などないのだから。
こうして今流行りの“忖度”は、私には無理だということを悟った。

この記事を書いた人 おおつかけいこ 教師歴10年の経験をもつ教育者。ライティングの「ものかき」でマネージャーを務めるほか幼児教室も主宰 おおつかけいこの記事をもっと読む>>