こもりうた
我が家では、子どもの寝かしつけの方法が決まっています。
まず、子ども2人に好きな絵本を1冊ずつ選ばせます。布団で横になりながら選んだ絵本を読み聞かせます。そのあと電気を消し部屋を暗くしてから、子どもが眠りにつくまで同じ歌を歌い続けるのです。と言っても、5回も歌えば2 人は夢の中です。
先日の朝のことです。目覚めた1歳9ヶ月の次女が布団の上でゴロゴロしながら機嫌よく何やら口ずさんでいます。まだ片言しかおしゃべりできないため、何を言っているか分かりません。よく聞いていると前の晩に、こもりうたとして歌った童謡「海」のメロディでした。所々、歌詞も合っていました。
まだ2歳にもならない子どもの記憶力の良さに関心したと同時に、歌の心地よさが伝わったのだと嬉しくなりました。
話は変わりますが、先日歌手の松山千春さんが飛行機内で歌を披露されたとのニュースを見ました。飛行機の出発が遅れ1時間も着席した状態が続き、機内はピリピリとした空気が流れていたとのこと。そんな中、松山さんが機転をきかせキャビンアテンダントのマイクで自身の代表曲「大空と大地の中で」を歌ったというのです。とてもステキな歌声だったことでしょう。今までの飛行機の乗客のイライラムードが一気に拍手と歓声に変わったとのこと。歌の力を感じるエピソードでした。
さて、話を戻します。私は歌が好きです。
特に「浜辺の歌」が好きです。子どもの頃、父がこもりうたとして歌ってくれたことを思い出します。仕事でいつも帰宅時間が遅い父だったので、休日に寝かしつけをしてくれる特別感がそう思わせているのかもしれません。
「浜辺の歌」を調べると大正2年に発表された歌でした。滑らかで晴れやかなメロディーなので、そんな昔に作られていたとは驚きでした。
波が打ち返していく様子を感じるリズムで心が清らかに穏やかになります。「風の~」と高揚したあとに最初のメロディに戻る哀愁漂う感じも良いですね。
個人の好みやその時の気分状態によって違いはあるでしょう。でも「音楽療法」と言われるように、歌には不思議な効果を持っていることは確かです。
忙しい生活に追われてストレスいっぱいの毎日ですが、ちょっとの時間でも好きな音楽を聴いたり、たまには演奏会に出かけてみるのはいかがでしょうか。
あなたの心を穏やかにする「こもりうた」は何ですか?