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坂本龍馬に学ぶ人間関係術
コラム

坂本龍馬に学ぶ人間関係術

コミュニティや人間関係をより良くしようとする工夫は、多かれ少なかれ、誰にも経験のあることだろう。その需要ゆえに、人間関係のスキルを説くハウツーは事欠かない。そんなインフレも甚だしい中で恐縮だが、私も一人の人物を挙げて、人間関係のあり方について論じてみたいと思う。

日本人なら誰でも知っている幕末の志士、坂本龍馬。自由奔放で大胆不敵、それでいて妙に人間味があり、愛着を感じさせるキャラクターは今も多くの人を惹きつける。ドラマや小説での彼のキャラクターのルーツは現存している彼の書簡だ。読んでみると、これがまた実に面白い。

例えば慶応 2 年ごろに、妻お龍と登山に行ったことを姉の乙女に報告する手紙があるのだが、これがなんとイラスト付きで書かれている。登った山の全体像を丁寧に描き、しかも端に注釈を付けて「ここには花が咲いていた」「この穴は火山の跡」などと説明している。こんな手紙を書くような人間は、同時代ではあまり知られていないそうだ。

分かりやすい。現代の我々が見ても非常に分かりやすい(文字そのものはくずし字なので、古文書に慣れてないと読むのはもちろん大変)。ある研究者によれば、このような分かりやすい手紙を送る理由は、一つは読み手の姉に伝わりやすくするためであり、もう一つは何かというと、姉がほかの家族や知人に手紙の内容を教えやすくするためだったという。つまり、手紙の文面を伝えられる人への気遣いをした結果、このような文面になった、というわけだ。気配り上手というか、神対応というか、どうも龍馬という人物は他者への配慮に長けた人物であったらしい。もしかしたら、気配り上手であったために多くの人々から信用されて、薩長同盟の仲介者という大役を果たすことにつな がったのかもしれない。

では、我々が龍馬から何を学ぶべきかを考えてみたい。

まずは分かりやすい文章を書くことから始めてみてはどうだろうか?

今時、メールやラインを送る機会は頻繁にあるはずだ。そんな時、文章を書き終わたあと、もう一度よく見直してみたらどうだろう。わりと自分の伝えたい趣旨が反映されていない言葉になってしまっているはずだ。もさかしたら、単純な誤字もあるかもしれない。筆者もそれなりの文章を書いた気になって、後で客観的に自分の文章を眺めてみると「なんじゃこりゃ?」と恥ずかしくなってしまう経験が多い。

別に薩長同盟や大政奉還みたいな政治改革をしろとは言わない。海援隊も作ろうとか思わない。ただ、相手が分かりやすく、そしてさらにもう一歩、「こう説明したら、相手が他の人にも説明しやすいだろうな」と考えること、それにチャレンジしてみてほしい。そこから、もしかしたら、それが新しい日本の産声を生み出すことになる、かもしれない。

この記事を書いた人 青井坂道 歴史・文学・自然・思想の好きなライター。ただいま、自己研鑽に励む日々を送ってます。 青井坂道の記事をもっと読む>>